「はぶく」ってなに?
文脈を活かし、1文をシンプルにする
機能がありすぎると操作が難しくなるように、表現したい日本語の文に単語がありすぎると英語にするときの大きな妨げとなってしまいます。そもそも日本語と英語は異なる言語なので一字一句訳すことなどできないのです。果たしてその訳そうとしていた日本語の単語、本当に必要だったのでしょうか。「ずらす」で出てきたように、英語の文章を話したり書いたりするとき、必ず文脈という光がわたしたちを導いてくれます。「はぶく」は、「ならべる」や「くわしくする」とは違います。これらは文脈をつくる作業であるのに対し、「はぶく」ではこの文脈をうまく活用し、それぞれの文を簡素化するのです。
はぶく3
あなたならどう訳す?

「そのことをたくさんの人に聞いて回った」

Step 1「はぶく」の登場です。

まずこの文で気になる部分が「聞いて回る」という部分です。「聞いて回る」という単語を知らない場合は沈黙沈黙沈黙となってしまいます。それでは、以下の①と②の日本語を比べてみましょう。

  • そのことをたくさんの人に聞いて回った

  • そのことをたくさんの人に聞いた

この2つの文の違いを説明できますか?もちろん、ニュアンスの違いはあります。しかし、「たくさんの人に聞く」ということは、「聞いて回る」ということなので、この部分はただの強調だったのです。これが言えないで沈黙になってしまうより、「はぶく」のです。「はぶい」て先に進むのです。

Step 2「誰がどうする」に当てはめてみます。

再確認。「そのことをたくさんの人に聞いて回った」を簡素化してみると②となります。

  • そのことをたくさんの人に聞いた

それでは、「誰がどうする」に当てはめてみましょう。今回も主語を「わたし」にします。

  • 誰が = he
  • どうする = 聞いた ⇨ 聞く ⇨ たずねる ⇨ 「たずねる」は英語で?

正解

ask

Step 3目的語を決めます。

  • He ask*
  • 彼は聞く
  • *説明を簡素化するため、三単現の「-s」は省略しています。

次は目的語です。それではこの文の目的語は何でしょうか?ヒントはそのことを「誰に」たずねたのかです。

ここで問題です。「そのことをたくさんの人に聞いた」の目的語は何だと思いますか?

正解

many people または a lot of people 

この段階では「many people」を使用していきます。

Step 4動詞を過去形にします。

  • He ask many people
  • 彼はたくさんの人に聞く

日本語の文では「聞いた」という過去形になっているので、この「ask」を過去形にする必要があります。

ここで問題です。「ask」の過去形は?

正解

asked

Step 5補足情報を付け加えます。

  • He asked many people
  • 彼はたくさんの人に聞いた

最後に「そのことを」という情報を付け加える必要があります。

ここで問題です。「そのこと」は英語で?

正解

that

Step 6ここで詰めです。

「that」は前の文脈を指して、「そのこと」と表現する場合に用いられます。しかし、この文では「そのことを」のように「~を」という意味を持つ前置詞を付け加える必要があります。実はこの前置詞、「~を」で探してもみつかりません。「そのことをたくさんの人に聞いた」ということは「そのことについてたくさんの人に聞いた」と変換する必要があります。

ここで問題です。「~について」を表す前置詞は、A〜Dのどれが正しいと思いますか?

  • A. during
  • B. on
  • C. under
  • D. about

正解

about

Step 6あとはすべてを組み合わせるだけです。

それでは「そのことをたくさんの人に聞いて回った」をあなたならどう訳しますか?ただし、この文の時制(現在・過去・未来)にご注意。

正解

I asked many people about that.
そのことをたくさんの人に聞いて回った。
(わたしはそのことについて多くの人にたずねた。)

または

I asked a lot of people about that.
そのことをたくさんの人に聞いて回った。
(わたしはそのことについて多くの人にたずねた。)

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