「わける」ってなに?
1つの文を複数の文に分割する
日本の英語のテストでは、1文の日本語は1文の英語にしなければ減点となってしまいます。しかし、わたしたちが英語を学んでいる目的はメッセージを相手にわかりやすく伝えることです。その点において「1文の日本語を1文の英語にする必要」はあるのでしょうか。さらに複数の文に分割する方が躍動感があり、ストーリー性のある、活きた英語になる場合もあります。ここまでくると「わけない」理由はありません。「わける」方法は簡単です。引き算をするだけなのです。
わける3
あなたならどう訳す?

「昨日届いた手紙は、2日前にジョンがボストンから送った手紙だ」

Step 1まずは「みつける」。「誰がどうする」を使ってこの文の主語を決めます。

ここで問題です。主語にするにはA〜Dのどれが正しいと思いますか?

  • A. 「わたし」
  • B. 「ジョン」
  • C. 「手紙」
  • D. 「ボストン」

正解

この文の主語になる可能性があるのはD以外です。Cの「手紙」も主語に設定することは可能ですが、比較的、「モノ」や「コト」を主語にすると受動態(受け身)を用いる傾向があります。

Step 2「誰がどうする」の「誰が」に当てはめます。

今回はAとBの「ヒト」を主語にして、先に進んでみましょう。この文では「ヒト」が2人登場しています。それらを「誰がどうする」の「誰が」に割り当てます。

  • 誰が ⇨ I

  • 誰が ⇨ John

Step 3ここで「わける」ポイントです。

1文を複数の文に分割する方法は、1つの文に動詞を1つだけを当てはめることです。それでは、このポイントを使って、主語「I」を用いて「誰がどうする」に当てはめてみます。

  • 誰が = わたし
  • どうする = 届いた

  • 誰が = ジョン
  • どうする = 送った

Step 4 問題発生です。

  • 誰が = わたし
  • どうする = 届いた

「主語+動詞」のかたちになりました。しかし、①の「わたしは届いた」では意味不明です。主語と動詞がうまくつながらない場合、他の主語をみつけるのです。そうすると以下になります。

  • 誰が = わたし ⇨ 手紙 ⇨ letter
  • どうする = 届いた ⇨ 届く ⇨ とどく ⇨ とドく ⇨ トドク!?

Step 5 また問題発生です。

  • 誰が = わたし ⇨ 手紙 ⇨ letter
  • どうする = 届いた ⇨ 届く ⇨ とどく ⇨ とドく ⇨ トドク!?

これで「手紙が届いた」という「主語+動詞」が完成しました。ただし、「届く」という動詞がわかりません。いえ、まだまだ希望はあります。Step 4では、主語を「とりかえ」ましたが、今度は違う動詞にしてみましょう。主語は「わたし」に戻します。

  • 「手紙が届いた」ということは、「わたし」は「手紙」を…?

そうなのです。「(わたしは手紙を)もらった」のです。Step 3の「わたしは届いた」を訳すとき、動詞「届いた」ばかりに意識が向かってしまいました。そうすると「届いた」を頭の中の辞書で探してしまい、時間を浪費してしまいます。そのとき、主語を意識しながら、即座に違う動詞を探してみると意外にも知っている単語で処理することができるのです。

ここで問題です。「もらった」は英語で?

正解

got

ここでは「もらう」の過去形を使う必要があります。動詞「get」の過去形は「got」です。

Step 6目的語を決めます。

  • I got
  • わたしはもらった

主語「I」と動詞「got」が決まったので、目的語を設定します。

ここで問題です。「わたしはもらった」の目的語は何になると思いますか?

正解

a letter

これで「主語+動詞+目的語」つまり「わたしは手紙をもらった」という文ができました。ここに「昨日」という情報を加えるだけで以下の文が完成します。

  • I got a letter yesterday
  • わたしは昨日、手紙をもらった

Step 7あとはStep 3の②の続きに取り掛かります。

  • 誰が = ジョン
  • どうする = 送った ⇨ 送る ⇨ 「送る」は英語で?

正解

send

Step 8少し修正します。

  • John send
  • ジョンが送る

問題文では、「送った」のように、時制が過去形となっています。それでは、この時制を調整します。

ここで問題です。「send」の過去形は?

正解

sent

Step 9目的語を決めます。

これで②の「主語+動詞」が決まりました。次は目的語です。「ジョンは送った」の目的語は何でしょうか?もちろん、「ジョンが送った」のは「手紙」なので、目的語は「a letter」になります。ここで、以下の文が完成しました。

  • John sent a letter
  • ジョンは手紙を送った

Step 10あとは残りの情報を加えます。

  • John sent a letter
  • ジョンは手紙を送った

あとは②に残りの情報「ボストンから」と「2日前」を加えるだけです。まずは「ボストンから」に取り掛かりましょう。ここでは「ボストンから」の「から」にあたる前置詞を設定する必要があります。

ここで問題です。「〜から」を示す前置詞は、A〜Dのどれが正しいと思いますか?

  • A. to
  • B. in
  • C. from
  • D. by

正解

from

Step 11あともう少しです。

  • John sent a letter from Boston
  • ジョンはボストンから手紙を送った

ここで問題です。「2日前」は英語で?

正解

2 days ago

Step 12 ここで詰めです。

  • I got a letter yesterday
  • わたしは昨日、手紙をもらった

  • John sent a letter from Boston 2 days ago
  • ジョンは2日前にボストンから手紙を送った

①と②の文では、「手紙」が2回繰り返されています。英語は単語の重複を嫌がります。この場合、代名詞を使うことで、この問題を回避することができます。つまり、重複している主語が単数(1人;1つ)またはであれば「it」、複数(2人;2つ以上)であれば「they」を使います。この問題の「手紙」は「it」で置き換えることができます。

Step 14 あとはすべてを組み合わせるだけです。

それでは「it」を用いて、「昨日届いた手紙は、2日前にジョンがボストンから送った手紙だ」をあなたならどう訳しますか?

正解

I got a letter yesterday. John sent it (to me) from Boston 2 days ago.
昨日届いた手紙は、ジョンが2日前にボストンから送った手紙だ。
(わたしは昨日、手紙をもらった。ジョンが(わたしに)その手紙を2日前にボストンから送った。)

HUTのおすすめ
まほうのことば1
#have#動詞
アルワハブ2
まほうのことば3
#no#yes
イエスノウ1
まほうのことば2
#say
セイ1
まほうのことば1
#have#動詞
アルワハブ1
HUTの選りすぐりのコンテンツや
最新情報をお届けします
1.
HUTのコンテンツの一部をメルマガ会員限定で
無料公開
2.
HUTウェビナーなど、イベント情報のお届け
3.
会員限定キャンペーンのお知らせ