「わける」ってなに?
1つの文を複数の文に分割する
日本の英語のテストでは、1文の日本語は1文の英語にしなければ減点となってしまいます。しかし、わたしたちが英語を学んでいる目的はメッセージを相手にわかりやすく伝えることです。その点において「1文の日本語を1文の英語にする必要」はあるのでしょうか。さらに複数の文に分割する方が躍動感があり、ストーリー性のある、活きた英語になる場合もあります。ここまでくると「わけない」理由はありません。「わける」方法は簡単です。引き算をするだけなのです。
わける2
あなたならどう訳す?

「先週、新宿で買って食べたのが有名なアイスクリームです」

Step 1まずは「みつける」。「誰がどうする」を使ってこの文の主語を決めます。

ここで問題です。主語にするにはA〜Dのどれが正しいと思いますか?

  • A. 「わたし」
  • B. 「子供たち」
  • C. 「アイスクリーム」
  • D. 「新宿」

正解

まずは、この日本語の動詞「買って食べた」に注目です。この「買って食べた」の主語となるのは「ヒト」なので、AまたはBが最適です(Dはヒトではないので明らかに不正解です)。Cの「アイスクリーム」は後半に説明します。

Step 2「誰がどうする」の「誰が」に当てはめます。

今回はAの「わたし」を使い、まずは「誰がどうする」の「誰が」を設定します。

  • 誰が ⇨ I

Step 3ここで「わける」ポイントです。

1文を複数の文に分割する方法は、1つの文に動詞を1つだけを当てはめることです。それでは、このポイントを使って、主語「I」を用いて「誰がどうする」に当てはめてみます。

  • 誰が = I
  • どうする = 買って ⇨ 買った ⇨ 買う ⇨ 「買う」は英語で?

  • 誰が = I
  • どうする = 食べた ⇨ 食べる ⇨ 「食べる」は英語で?

正解

① buy
② eat

Step 4目的語を決めます。

主語「I」と動詞「buy」と「eat」が決まったので、あとは残りです。動詞の後ろに置いてあげる単語、つまり目的語を設定します。

ここで問題です。「わたしは買った」と「わたしは食べた」の目的語は何になると思いますか?

正解

ice cream

Step 5それではこの2つの文の骨組みをつくってみます。

  • I buy ice cream
  • わたしはアイスクリームを買う

  • I eat ice cream
  • わたしはアイスクリームを食べる

Step 6ここで①と②を少し修正します。

問題文では、「買った」や「食べた」のように、時制が過去形となっています。それでは、これらの時制を調整しましょう。

  • ① 
  • 「buy」の過去形は?

  • ② 
  • 「eat」の未来形は?

正解

① bought
② ate

Step 7この時点で以下の2つの文が完成しました。

  • I bought ice cream
  • わたしはアイスクリームを買った

  • I ate ice cream
  • わたしはアイスクリームを食べた

Step 8補足情報を加えます。

①の文に以下の補足情報(太字部分)を加える必要があります。

  • わたしは新宿でアイスクリームを買った。

ここでは「新宿で」の「で」にあたる前置詞を設定する必要があります。

ここで問題です。「で」にあたる場所を示す際に用いられる前置詞は、A〜Dのどれが正しいと思いますか?

  • A. from
  • B. at
  • C. below
  • D. in

正解

in

「市町村・県・国」等のエリアを示す前置詞は「in」となります。また、エリアになっている場所ではなく、点(比較的小さい場所)として判断できる場所は「at」と「in」の両方を使用できます。この場合の「in」は「~の中で」という意味となります。

Step 9ここで、以下の2つの文が完成しました。

この時点で、「先週」という情報を付け加えます。①と②のどちらでも加えることが可能ですが、今回は②に加えてみます。

  • I bought ice cream in Shinjyuku
  • わたしは新宿でアイスクリームを買った

  • I ate ice cream last week
  • わたしは先週、アイスクリームを食べた

Step 10あとは残りの情報を加えます。

問題文の中で余っているのは「有名なアイスクリームです」という情報です。それでは、この文を組み立てていきましょう。まずは「有名なアイスクリームです」の主語探しです。そう、答えは「(新宿で買って、食べた)アイスクリーム」です。これを組み立てると以下となります。

  • (新宿で買って、食べた)アイスクリームは有名なアイスクリームです

ここで、「アイスクリーム」が2回繰り返されています。英語は同じ単語の重複を嫌がるので、1つの「アイスクリーム」は省略します。

  • (新宿で買って、食べた)アイスクリームは有名なアイスクリームです ⇨ (新宿で買って、食べた)アイスクリームは有名です

ここで問題です。「(新宿で買って、食べた)アイスクリームは有名です」を英語にすると?

正解

The ice cream is famous

主語の状態を示す品詞を形容詞と呼びます(この文では「有名な = famous」)。この形容詞を用いて主語の状態を表すときは、主語と形容詞をBe動詞(am, is, are, was, were)でつなぐ必要があります。Be動詞の用法については、「わける 1, Step 10」を参照。

Step 11この時点で以下の3つの文が完成しました。

  • I bought ice cream in Shinjyuku
  • わたしは新宿でアイスクリームを買った

  • I ate ice cream last week
  • わたしは先週、アイスクリームを食べた

  • The ice cream is famous
  • そのアイスクリームは有名だ

Step 12ここで詰めです。

分割した文を適切に並べ替えることで、しっかりとした、わかりやすいメッセージとなります。

  • 【よくない例】
  • わたしは新宿でアイスクリームを買った。わたしは先週、アイスクリームを食べた。そのアイスクリームは有名だ。

それではもう一度、並び替えてみましょう。

  • ② わたしは先週、アイスクリームを食べた ⇨ ① わたしは新宿でアイスクリームを買った ⇨ ③ そのアイスクリームは有名だ

Step 13 あと少しです。

Step 10でもあったように、英語は単語の重複を嫌がります。この場合は代名詞を使うことで、この問題を回避することができます。つまり、主語となっている重複している名詞が単数(1人;1つ)またはであれば「it」、複数(2人;2つ以上)であれば「they」を使います。この問題の「ice cream」は「it」で置き換えます(不加算名詞扱い)。

Step 14 あとはすべてを組み合わせるだけです。

それでは「it」を用いて、「先週、新宿で買って食べたのが有名なスイーツです」をあなたならどう訳しますか?

正解

I ate ice cream last week. I bought it in Shinjyuku. It is famous.
先週、新宿で買って食べたのが有名なアイスクリームです。
(わたしは先週、アイスクリームを食べた。新宿でそれを買った。それは有名だ。)

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