Step 1「誰がどうする」に当てはめます。
まずはいつも通り、主語を決定しましょう。と言っても、もうお分かりのはず。この文には主語が省略されているので、文脈に応じた多くの主語を設定することができます。今回は「わたし」を使います。それでは次のステップ「誰がどうする」に当てはめてみましょう。
- 誰が = I
- どうする = 見かけた ⇨ 見た ⇨ 見る ⇨「見る」は英語で?
正解
see
「watch」は「〔対象が動いているものを意識を集中させて〕みる」、「look (at)」は「〔対象が動いていないものを意識を集中させて〕みる」、「see」は「〔対象が動いている、いないに関わらず、意識を集中させなくても〕みる・みえる」というニュアンスの違いがあります。そのため、「見かける」には「see」を使います。
Step 2 動詞の時制を過去形にします。
この「see」は「見る」、つまり現在形です。問題では「見た」という過去形を使っているので、「see」を過去形にします。
ここで問題です。「see」の過去形は何だと思いますか?
正解
saw
Step 3目的語を決めます。
- I saw
- わたしはみた
ここで「わたしは見た」のように「主語+動詞」の形になりました。次のステップでは、動詞の後ろに置いてあげる単語、つまり目的語を設定します。
ここで問題です。「わたし」は「誰を」見かけたのでしょうか?
正解
高校のときの先生
Step 4問題発生です。
ここで「高校生のときの先生」を「high school teacher」と訳さないように気をつけましょう。「高校のときの先生」は「わたしが高校生だったときの(高校の)先生」です。「high school teacher」では、ただの「高校教師」となってしまいます。
しかし、「わたしが高校生だったときの(高校の)先生」を訳すのが難しい…。今の時点では、単に目的語を設定したいので、シンプルに「先生」にしてみてはどうでしょうか?そうすると以下のようになります。
- 誰が = I
- どうした = saw
- 目的語 = teacher
- つまり
- I saw my teacher
- わたしは先生を見かけた
Step 5補足情報を付け加えます。
- I saw my teacher
- わたしは先生を見かけた
「主語+動詞+目的語」が決まりました。それでは、ここで補足情報を付け加えます。
- わたしは駅で先生を見かけた
ここでは「駅で」の「で」にあたる前置詞を設定する必要があります。
ここで問題です。場所を示す際に用いられる前置詞は、A〜Dのどれが正しいと思いますか?
- A. in
- B. by
- C. at
- D. near
正解
at
Step 6以下の文が出来上がりました。
- I saw my teacher at the station.
- わたしは駅で先生を見かけた。
余っている情報が、「高校のときの(先生を駅でみかけた)」です。しかし、「高校のときの(先生)」を訳せますか?ここで「ならべる」の登場です。「時間を戻し、少し過去の出来事から物語を始める」のです。過去において、主語である「わたし」は「高校のときの(先生)」からどうしたのでしょうか?これを「誰がどうした」に当てはめるのです。
- 誰が = I
- どうした = 「高校のときの先生」どうした ⇨ 「高校のときの先生」からどうした? ⇨ 「その先生」からどうした?
正解
習った
このように「高校のときの先生」を「(わたしは)その先生から習った」と変換することができます。
この文は過去を表しているので、「誰がどうした」を用います。
Step 7これまでの文を確認してみます。
- ①
- I saw my teacher at the station.
- わたしは駅で先生を見かけた。
- ②
- (わたしは)その高校のときの先生から習った
Step 8②に取り組みます。
「(わたしは)その高校のときの先生から習った」ということは、「(わたしは)高校でその先生から習った」と変換できます。
ここでは、「高校で」の「で」にあたる前置詞を設定する必要があります。
ここで問題です。「〜で」を表す場所を示す際に用いられる前置詞は、A〜Dのどれが正しいと思いますか?
- A. in
- B. by
- C. of
- D. under
正解
in
さらにもう一つ。「その先生から(習った)」の「〜から」を表す前置詞も必要となります。
ここで問題です。「〜から」を表す前置詞は、A〜Dのどれが正しいと思いますか?
- A. next to
- B. above
- C. from
- D. since
正解
from
Step 9ここで詰めです。
まずは、これまで変換した英文を確認してみましょう。
- ①
- I saw my teacher at the station
- わたしは駅で先生を見かけた
- ②
- I learned from my teacher in high school
- わたしは高校で先生から習った
「わける」であったように、英語は単語の重複を嫌がります。この問題を回避する方法が代名詞。この①と②に重複している単語が「my teacher」です。人を代名詞で置き換える場合、性別で分ける必要があります。今回は「先生」を女性と設定します(もちろん、文脈に応じて性別を設定します)。そうすると以下の日本語になります。
- ②
- わたしは高校で彼女から習った。
ここで「彼女」だからといって「from she」としないようにしましょう。直前に前置詞が置かれると、「I ⇨ me」「he ⇨ him」「she ⇨ her」「we ⇨ us」「they ⇨ them」と変化するので注意が必要です。
Step 10 あとはすべてを組み合わせるだけです。
それでは「高校のときの先生、駅で見かけたよ」をあなたならどう訳しますか?
正解
I saw my teacher at the station. I learned from her in high school.
高校のときの先生、駅で見かけたよ。
(わたしは駅で先生を見かけた。わたしは高校で彼女(その先生)から習った。)