Step 1この文が「誰がどうする」なのか「何がどうなる」なのかを判断します。
ここで問題です。AとBのどちらが正しいと思いますか?
- A. 「(ヒトが)焼き上がる」
- B. 「(モノ・コトが)焼き上がる」
正解
「焼き上がる」のは「モノ」なので、Bが適切です。
Step 2「何がどうなる」の主語を決めます。
ここで問題です。この文の中で、主語になりそうなのはAとBのどちらだと思いますか?
- A. 「パンが焼き上がる」
- B. 「その店が焼き上がる」
正解
Aが正解です。
Step 3「何がどうなる」に当てはめます。
- パンが焼き上がる
それでは、「パンが焼き上がる」を「何がどうなる」を使って英語にしてみます。
- 何が ⇨ パン ⇨ bread
- どうなる ⇨ 焼き上がる ⇨ やきあがる ⇨ やキあガる ⇨ ヤキアガル!?
Step 4問題発生です。
「焼き上がる」という動詞を知らなければ先に進めないのです。まだまだ諦めてはいけません。「とりかえる」を覚えていますか?そう、主語を違う主語に「とりかえる」のです。
- 【問題】
- 「その店のパンは10時に焼き上がります」
「パン」を主語にすると、自然に動詞が「焼き上がる」になります。それでは、パンが自然に焼き上がって、おいしい状態で「わたし焼けました!」と言ってくることはありますか?
そうです。「焼き上がる」ということは、誰かが「焼く」必要があります。実は、この文には隠された主語があったのです。
ここで問題です。それでは、「誰」がパンを焼くのでしょう?
正解
パン屋 = bakery
Step 5今度は「誰がどうする」に当てはめます。
- 誰が = bakery
- どうする = 焼く ⇨ 「焼く」は英語で?
正解
bake
「bake」は「(パンやケーキなどをオーブンで)焼く」ときに使われる動詞です。この動詞を知らない場合はここが壁となり、次に進めません。しかし、いずれにせよ、この先は断崖絶壁なのです。
- The bakery bakes bread + 10時に.
- そのパン屋は10時にパンを焼きます。
問題文は「その店のパンは10時に焼き上がります」です。つまり、「パンが10時に焼ける」のです。「そのパン屋は10時にパンを焼きます」だと、焼き上がるのにはさらに時間がかかり、10時を過ぎてしまうのは確実です。そのため、この方法でもうまくいかないのです。残念です。
Step 6「ずらす」の登場です。
この文でこのテクニックを使うためには、「行動 ⇨ 結果」ということを意識してください。それでは「その店のパンは10時に焼き上がります」を「行動 ⇨ 結果」に沿って考えてみましょう。
- 行動 = パン屋がパンを10時に焼き上げる
- 結果 = お客さんが10時にそのパンを買う
このように、日本語の文では「行動」に焦点が当てられているのですが、「結果」に目を向けると、思いもよらない主語が現れ、同時にその主語が異なる動詞を導いてくれるのです。
Step 7「お客さんが焼き上がったパンを買う」に取り掛かります。
気を取り直して、結果「お客さんが焼き上がったパンを買う」を訳してみましょう。まずは主語。「お客さん」を主語にしてもよいのですが、さらに身近な話題にしたいので、「話者を含めたお客さんたち」つまり「わたしたち」を主語にしたいと思います。まずは、「誰がどうする」です。
- 誰が = we
- どうする = 買う ⇨ 「買う」は英語で?
正解
buy
「買う」を「手に入れる」と変換し、「get」を用いてもよいでしょう。
Step 8目的語を決めます。
- We buy
- わたしたちは買う
「we buy」が決まれば目的語は明らかです。はい、買うのは「パン = bread」です。それでは、すべてを組み合わせます。
- We buy bread
- わたしたちはパンを買う
Step 9補足情報を付け加えます。
- We buy bread
- わたしたちはパンを買う
あとは残りの情報を加えていきます。
- わたしたちはその店でパンを買う
ここでは「パン屋で」の「で」にあたる前置詞を設定する必要があります。
ここで問題です。それでは場所を示す際に用いられる前置詞は、A〜Dのどれが正しいと思いますか?
- A. during
- B. above
- C. on
- D. at
正解
at
点(比較的小さい場所)として判断できる場所は「at」または「in」の両方を使用できます。この場合の「in」は「~の中で」という意味となります。ここでは「~の中で」という意味を持たせる必要がないので、「at」を用います。
Step 10さらに補足情報を付け加えます。
- We buy bread at the bakery
- わたしたちはそのパン屋でパンを買う
「10時に」の「に」にあたる前置詞も決めなければなりません。
ここで問題です。時刻を示す際に用いられる前置詞は、A〜Dのどれが正しいと思いますか?
- A. at
- B. from
- C. in
- D. for
正解
at
Step 11 ここで詰めです。
- We buy bread at the bakery at 10(am/pm)
- わたしたちは10時にそのパン屋でパンを買う
例えば、「その店のパン、すごく美味しいですよ。いつも10時に焼き上がりますよ。」のような文脈があった場合、話者は「いつも10時に焼き上がるから、その時間に買えますよ。」と伝えたいのです。この「買える」つまり「買うことができる」という表現を加えると、文脈によってはさらにしっかりとしたニュアンスを伝えることができます。
ここで問題です。「~することができる」は英語で?
正解
can
助動詞「can」は動詞の直前に置くという決まりがあります。
Step 12 あとはすべてを組み合わせるだけです。
それでは「その店のパンは10時に焼き上がります」をあなたならどう訳しますか?
正解
We can buy bread at the bakery at 10(am/pm).
その店のパンは10時に焼き上がります。
(わたしたちは10時にそのパン屋でパンを買うことができる。)